はじめに
平日は仕事のために早起きし、休日は昼近くまで寝てしまう。
こうした平日と休日で睡眠リズムが大きくズレる状態は、「ソーシャル・ジェットラグ」と呼ばれ、近年健康との関係が注目されています。
このような生活は、特別なことではありません。
この状態、体にとっては毎週のように軽い時差ボケを起こしているのと同じ。
多くのビジネスパーソンが、平日と休日でまったく違う睡眠リズムを繰り返しています。
ソーシャル・ジェットラグとは?

ソーシャル・ジェットラグとは、
仕事や社会のスケジュールに合わせた生活と、本来の体内リズムとのズレを指します。
平日は
- 無理に早起き
- 慢性的な睡眠不足
休日は
- 夜更かし
- 寝だめ
この差が積み重なることで、体は
「いつ休めばいいのか分からない」
状態になってしまいます。
体と心に起こりやすい影響
体内時計が乱れる
私たちの体には、
睡眠・ホルモン分泌・体温調節などをコントロールする体内時計があります。
寝る時間・起きる時間が大きく変わると、
- 夜になっても眠くならない
- 朝スッキリ起きられない
といった変化が起こりやすくなります。
疲労感と強い眠気
「月曜日がとにかくつらい」
「週の前半はエンジンがかからない」
これは気持ちの問題ではなく、
休日の生活リズムが体に残っていることが原因の場合が多くあります。
眠気やだるさが、火曜・水曜まで続くことも珍しくありません。
集中力・生産性の低下
睡眠リズムが乱れると、日中の眠気が増え、
- 集中力が続かない
- ミスが増える
- 発想力が落ちる
特に、判断力や創造性が求められる仕事ほど影響が出やすくなります。
体重が増えやすくなる
睡眠の乱れは、食欲をコントロールするホルモンにも影響します。
その結果、
- 間食が増える
- 夜に甘いものが欲しくなる
といった変化が起こりやすくなり、体重増加につながります。
メタボリックシンドロームのリスク
睡眠リズムが乱れると、
- 血糖値の調整がうまくいかない
- 悪玉コレステロールが増えやすくなる
こうした状態が続くことで、
糖尿病や心臓病などのリスクが高まることが分かっています。
メンタルへの影響
「理由は分からないけど気分が落ち込む」
「やる気が出ない」
睡眠の質が下がると、ストレスに対する耐性も低下します。
結果として、気分の不安定さや抑うつ傾向が強くなることもあります。
免疫力の低下
睡眠は、体を回復させる重要な時間です。
リズムが崩れることで免疫機能が低下し、
- 風邪をひきやすい
- 回復が遅い
と感じる人も少なくありません。
今日からできる対策
① 休日も起きる時間を大きく変えない
理想は、平日との差を1〜2時間以内にすること。
寝だめよりも、起床時間をそろえる方が体は楽になります。
② 朝の光を浴びる
起きたらまずカーテンを開ける。
可能であれば外に出て日光を浴びる。
朝の光は、体内時計をリセットする最も強力なスイッチです。
③ 睡眠の「真ん中の時間」を意識する
寝た時間と起きた時間の中間(睡眠の中心時刻)を、
平日と休日で2時間以内に収めることを目指しましょう。
④ 適度な運動を取り入れる
軽い運動でも、定期的に体を動かすことで
- 睡眠の質向上
- 体内時計の安定
につながります。
激しい運動である必要はありません。
⑤ 夜遅い食事を控える
就寝直前の食事は、体を「活動モード」にしてしまいます。
夕食は、できれば寝る2〜3時間前までに済ませましょう。
⑥ 就寝前のスマホ・PCを控える
スマートフォンやパソコンの光は、眠りを促すホルモンの分泌を抑えてしまいます。
寝る前は画面を見る時間を減らし、リラックスできる時間を作りましょう。
おわりに
ソーシャル・ジェットラグは、
多くの人が「当たり前」と思って続けてしまっている生活習慣です。
しかし、
- 疲れが取れない
- 体調が安定しない
- 気分が晴れない
こうした不調の背景には、睡眠リズムの乱れが隠れていることも少なくありません。
健康的な生活のために、まずは平日と休日の差を小さくすることから始めてみてください。